高尾山とプレートテクトニクスとシステム構築
東京近郊のハイキングコースと言えば、高尾山です。6つの自然研究路が有り、様々なコースが楽しめるのですが、私の場合、いつの頃からか高尾山口から稲荷山コースを選択、山頂下で一服、一丁平を経て、城山で昼食・休憩、そのあと小仏峠、小仏バス停までのルートを定番にしています。
もう、200回以上は登っているのですが、なぜかこの往路ルートが好きなのです。
今までは、道々のいろんな種類の草花や木を観察もせず(私は自然は好きですが植物に疎い)、ひたすら歩くのがつねで、城山でお昼(持参したおにぎりと城山茶屋のなめこ汁をいただく事)のみ思い描きながら、日々の雑念を抱えながら黙々と歩いていたのです。
ところが、最近、高尾山という山は、どのようにしてできたのだろうか、地層や地形に興味を持つようになったのです。
文献によれば、ここの地層は、四国に分布する四万十帯という地層に類似しており、白亜紀(1.4億年前)、古第3期(66百万年~3000万年前)に堆積した地層であることを知りました。
なぜ、山ができたのかについても「プレートテクトニクス」という科学で解き明かされてきていることを知り、地球のダイナミックな動きにより形成されたものであるというそのスケール感になるほどと思うことができるようになったのです。
この科学の眼で、地層や地形を見ることによって、少し、山に対する見方が広がったように感じています。
自然界で起きている個々の自然現象は、全体としては地球システムという大きな原理原則に基づいて起こるものと考えて個々の事象の相互関係や相互依存性を研究し探究している研究者に憧れを覚えます。こういう理論に基づき自然を解明していくことは楽しいだろうなと想像します。
私と言えば、恥ずかしながら、いまごろになって「プレートテクトニクス」という科学を知りましたが、高尾山の地層や地形の成り立ちに、自分として納得感が得られたことは何よりでした。
現在の自分は、お客様(中小事業者様)のマネジメントシステムの構築や情報システムの構築における支援を生業にしていますが、システム構築に際しては、現状分析、問題点の明確化、原因の特定、改善策(仮説)の立案、新システム構築、システム運用、運用結果の検証が一連の流れとして確立されています。
もちろん、どのフェーズもきちんと進めていくことが前提ですが、システムの原理原則に基づく科学的なアプローチ方法をとることが、個々と全体を調和させた納得感のあるシステム構築につながっていくのではないかと少し明かりが見えたような気がしています。