世田谷区内の農産物(せたがやそだち)のCO2 排出量と 吸収量の算定

地域においても低炭素化社会の実現への取組みは、地球温暖化や気候変動の深刻さを認識し人類が生き残るために必要な取り組みです。とはいえ、2050 年にカーボンニュートラルを達成することは困難な課題と言えます。今回、CFP(カーボンフットプリント)を用いて私の住んでいる世田谷区内の農産物(せたがやそだち)を対象としてCO2 排出量と CO2 吸収量の定量的な把握を試みました。世田谷そだち

「せたがやそだち」のライフサイクル全体での CO2収支による定量的評価は有用であると考えたからです。その算出結果を踏まえ、地産地消型のビジネスモデルとその核となるシステムモデルについて考察しました。

結果として、CO2 吸収量の算出結果は世田谷区全体の約0.04%にすぎませんでした。このように「せたがやそだち」が環境保全に大きく貢献していると大きな声で言えませんが、1haのスギ人工林が 1 年間に吸収する CO2 は約 8.8t といわれていますので、見方を変えると「せたがやそだち」は森林 0.5ha を創出している貴重な存在であるといえます。